ことぶき教室8月 ~囲碁~

8月4日(木)のことぶき教室は、アマゾニア日伯援護協会の太田勲事務局長を講師にお迎えし「囲碁」についてのお話をお聞きしました。

太田事務局長は、ベレンにある囲碁の同好会にも席を置かれているそうです。

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囲碁とは、対局で争い、盤上に白と黒の石を置いていき自分の石で囲んだ領域の広さを競うゲームで、白い石は強い人が使うそうです。基盤の目は縦方向が漢数字で表され、横方向が数字で表されます。ちょっと不思議ですね。

実は、日常会話の中には囲碁から来ている言葉がいくつかあるそうで、「駄目」や「玄人・素人」「八百長」「手抜き」「一目置く」などが、囲碁が語源とされているものだそうです。中でも「手抜き」という言葉。ふだんの生活でこの言葉はいい意味では使われませんが、囲碁では「相手が次は是非ここを打ってくださいと促してきたときに、そこに打たないこと」を表すそうで、手抜きをする人は大事な場所がわからない初心者か、もっと大事なところが分かる強い人 なんだそうです。おもしろいですね。大田事務局長も「プロは手抜きから考えると」聞いたときに妙な違和感があったそうです。

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囲碁と将棋の違いは駒だけではなく、盤の目の数も違って、囲碁は19路盤、将棋は9路盤、で囲碁のほうが大きいそうです。歴史は中国が起源といわれており、古く2000年以上前から東アジアで親しまれてきたそうです。日本では平安時代から親しまれており、枕草子などの古典文学でも数多く登場しています。盤面は宇宙に例えられ、中心は天元と呼ばれるそうです。

近年ではインターネットを経由して携帯電話やタブレット、パソコンでの囲碁の対局が可能になり、簡単に囲碁が楽しめるそうです。日本でも漫画やアニメの影響を受け若い人の囲碁人口も増えたそうです。また、世界80ヶ国以上で親しまれており、プロ、アマの世界選手権も行なわれているそうです。ちなみに囲碁人口の推定は1位中国、日本は3位で、ブラジルは9位だそうです。

日本では7台タイトル独占という快挙を今年の4月に27歳の井山裕太さんが挙げたそうです。

トッププロ対コンピューター戦では、チェッカー、オセロ、チェスは90年代にコンピュータが人間を超え、2012年に将棋が、そして今年3月、とうとう囲碁も人工知能を持つアルファ其が勝利という結果になったそうです。

囲碁は群を抜いて難しいそうで、人工知能でも10年先まで勝てないといわれていたんだそうですが、人工知能のすごさを垣間見た気がしました。この囲碁戦では、人工知能が「直感」と「焦り」を見せたことも話題となったそうです。この対局で人工知能の問題点や、改良点など、人工知能の一般化に向けての足がかりを掴んだという事で、囲碁のおかげで人工知能が更なる飛躍を遂げるのではないのでしょうか。